いらなくなった家具を処分するとき、「業者に頼むと高いから、自分で持ち込めば安く済むのでは」と考える方は多いはずです。実際、札幌市には家庭のごみを自分で処理施設へ運ぶ「自己搬入」という仕組みがあり、手数料は10kgごとに210円。タンスやソファも、車さえあれば収集日を待たずに処分できます。
ただし持ち込みには、「自動車で運ぶ」「積み込みも荷降ろしも自分で行う」「受入は月曜〜土曜の日中のみ」といった条件があり、誰にとっても得になるとは限りません。この記事は、「持ち込んで安く済ませたい」と考えている方と、「持ち込みと業者依頼で迷っている」方に向けて書いています。この記事では、札幌市の粗大ごみ(市の正式な呼び方は「大型ごみ」)の持ち込みのやり方と費用を整理したうえで、戸別収集・不用品回収業者と比べてどれが得かを判断する基準をまとめます。掲載している料金は、すべて2026年7月時点で札幌市公式サイトおよび当社料金ページで確認できる金額です。
先に結論:札幌で粗大ごみを処分する方法は3つ
札幌で家具などの大きなごみを処分する方法と費用を、先に一覧で比べます。
| 方法 | 費用の目安 | 搬出・運搬 | 日程 |
|---|---|---|---|
| 札幌市の大型ごみ収集(戸別) | 1点200円〜1,800円 | 外までは自分で運ぶ | 申込制・区ごとに週1回 |
| 処理施設へ持ち込み(自己搬入) | 210円/10kg | 車の手配・積み込み・荷降ろしまで全部自分 | 月〜土 9時00分〜16時00分 |
| 不用品回収業者(便利屋アスタート) | 単品8,000円〜/軽トラパック25,000円〜 | スタッフが部屋から搬出 | 希望日時を指定・最短即日 |
ごく大まかに言えば、「積める車と一緒に運ぶ人手があり、処分したい物が多い」なら持ち込みが最安級です。「1〜2点だけで、自分で外まで出せる」なら戸別収集が手堅く、「運び出せない・急いでいる・量が多いのに車がない」なら業者が現実的です。以下、それぞれの中身を確認しながら、この結論の根拠を見ていきます。
札幌市の「大型ごみ」戸別収集の基本
札幌市では、指定ごみ袋に入らない大きさの家具などを「大型ごみ」として戸別有料収集しています。他の自治体で「粗大ごみ」と呼ばれているものと同じと考えて差し支えありません。持ち込みと比較する前に、まず基準になるこの制度を押さえておきます。
手数料は品目ごとに決まっている
大型ごみの手数料は品目とサイズで決まります。主な家具の例を挙げます。
| 品目 | 手数料 |
|---|---|
| たんす(高さ1m未満) | 500円 |
| たんす(高さ1m以上) | 1,300円 |
| 戸棚・食器棚・本棚(高さ1m以上) | 900円 |
| 応接用いす(2人以上用のソファ) | 900円 |
| シングルベッド(マットレスを除く) | 500円 |
| ベッドマットレス(スプリング付き) | 1,800円 |
| 自転車 | 500円 |
| 布団(3枚まで) | 200円 |
1点ずつの金額は数百円台が中心で、費用としてはかなり安い制度です。品目ごとの正確な金額は、札幌市公式サイトの「大型ごみ手数料」のページで確認できます。
申し込みから収集までの流れ
- 申し込む:インターネット受付(24時間)か、大型ごみ収集センター(電話011-281-8153、受付9時00分〜16時30分、日曜・年末年始を除く)へ。受付は収集希望日の2週間前から始まります。
- 手数料を支払う:コンビニなどで手数料シールを買うか、インターネット受付ならクレジットカード・PayPay・楽天ペイの電子決済も選べます。
- 収集日の朝に出す:収集日当日の朝8時30分までに、受付番号を書いた紙を貼って指定の場所へ出します。
注意したいのは、収集曜日が区ごとに週1回と決まっている点です。たとえば中央区・豊平区は木曜日、北区・東区・西区・手稲区は水曜日といった具合で、申込期限も収集週の数日前に設定されています。タイミングが合わないと1週間以上待つことになるため、退去日や引き渡し日が迫っている場合には使いにくいことがあります。そして何より、玄関先までの搬出は自力です。
処理施設への持ち込み(自己搬入)のやり方
ここからが本題の「持ち込み」です。札幌市内の自宅で出た家庭ごみは、出した本人が市の処理施設へ直接持ち込むことができます。制度の詳細は札幌市公式サイトの「家庭ごみの自己搬入」のページにまとまっています。
手数料は10kgごとに210円
清掃工場・破砕工場・埋立処理場の手数料は、いずれも10kgごとに210円です。施設の計量器で重さを量り、その場で現金で支払います。10kg未満の端数は10kgとみなして計算されるため、最低額は210円です。
この「重さで決まる」仕組みが自己搬入の最大の特徴です。たとえば合計80kgなら1,680円、150kgでも3,150円。品目の数がいくつあっても、料金は重量だけで決まります。大型ごみ収集では1点ごとに手数料がかかるため、点数が多いほど自己搬入の割安感が増していきます。
家具類の持ち込み先は「破砕工場」
持ち込み先は、ごみの種類によって施設が分かれています。タンス・ベッド・ソファ・テーブル・自転車といった大型ごみや燃やせないごみを受け入れるのは破砕工場で、市内に3か所あります。
| 施設名 | 所在地 |
|---|---|
| 発寒破砕工場 | 西区発寒15条14丁目2-30 |
| 篠路破砕工場 | 北区篠路町福移153 |
| 駒岡破砕工場 | 南区真駒内129-3 |
受入時間は月曜〜土曜(祝日を含む)の9時00分〜16時00分。日曜と1月1日〜3日は休みです。持ち込めるのは最大の辺が2m以内のものに限られます。
なお、施設はごみの種類ごとに分かれています。燃やせるごみ(最大の辺50cm以内)は発寒・駒岡・白石の清掃工場、ガラス・陶磁器・コンクリート類は手稲区の山口処理場(受入は月〜金のみ)、木材や紙類はごみ資源化工場(こちらの手数料は10kgごとに140円)という区分です。家具と燃やせるごみを一度に処分したい場合、施設をはしごすることになる可能性も頭に入れておいてください。
当日の流れ
- 処分する物を車に積み込む(積める車がない場合はここが最初の壁になります)
- 施設に到着したら計量所で「ごみ搬入申請書」を提出する(用紙は市のサイトから事前にダウンロードもできます)
- 職員の指示に従って、自分の手でごみを降ろす
- 計量結果に応じて、現金で手数料を支払う
予約は不要で、受付時間内に直接行けばその日のうちに処分が完了します。「今週末に片付けたい」という思い立ちベースで動けるのは、戸別収集にはない利点です。
持ち込み前に知っておきたい注意点
- 自動車での搬入に限られる:徒歩・自転車・バイクでの持ち込みはできません。
- 持ち込めるのは本人のごみだけ:札幌市内の自宅で出た家庭ごみを、出した本人が搬入するのが原則です。他人のごみや市外のごみは受け入れられません。
- 荷降ろしは自分で行う:場内での荷降ろしは搬入者の作業です。ガラスや釘が落ちていることもあるため、サンダルなどの軽装は避けるよう案内されています。
- 搬入物の検査がある:搬入指導員による検査があり、処理できないごみは持ち帰りになる場合があります。
- 混雑と受入停止期間に注意:予約不要のぶん、大型連休は長い待ち時間が出ることがあります。また各施設には定期整備による受入停止期間があり、2026年は駒岡が5月8日〜5月30日、発寒が6月1日〜6月24日、篠路が9月2日〜9月27日の予定です。停止中は他の施設が混み合います。
- 家電リサイクル法の対象品は持ち込めない:テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコンなどは市が収集しないごみのため、自己搬入もできません。捨て方は大型家具・家電の処分方法の記事で解説しています。
- 電池・燃料は必ず抜く:ストーブの灯油や乾電池・充電池は、発火事故防止のため事前に抜き取っておきます。処理施設ではリチウムイオン電池による発火事故が増えており、市も特に注意を呼びかけています。
- まだ使える物はリユースの選択肢も:札幌市は、状態の良い不要品について連携事業者によるリユース(売却・譲渡)の利用も案内しています。処分費を払う前に、値が付く物が混ざっていないか一度見直してみる価値はあります。
もうひとつ、札幌ならではの事情として冬場の持ち込みがあります。制度上は冬でも受入時間は変わりませんが、積雪期は家からの搬出経路の雪かき、荷台の養生、路面状況を考えた往復時間と、夏場より段取りが増えます。運搬に慣れていない場合は、雪のない時期に済ませるか、無理をせず搬出込みの方法に切り替えるのが安全です。
不用品回収業者に頼む場合の費用
3つ目の選択肢が、不用品回収業者への依頼です。部屋からの搬出・積み込み・分別までを任せられ、日時も指定できます。車も人手も時間も用意できないときの「全部込み」の方法と考えると分かりやすいと思います。
札幌の便利屋アスタートの場合、料金は次の2本立てです。
- 単品の回収:タンス(中型)8,000円・(大型)10,000円、2人掛け以上のソファ12,000円、ベッド9,000円など、品目ごとの定額。搬出作業込みです。
- まとめて回収する定額パック:軽トラックパック25,000円(2.5立方メートルまで)、1.5tトラックパック54,000円、2tトラックパック70,000円など、トラックの大きさで決まる定額制。こちらも搬出料金込みです。
見積もりで総額が確定してから作業に入るため、作業後に金額が増えることはありません。エレベーターのない3階以上からの階段搬出(3,000円〜)など、追加費用が発生する条件も事前に提示しています。品目ごとの金額は不用品回収の料金ガイドでシミュレーションできます。受付は7時00分〜21時00分・年中無休で、スケジュールが合えば最短即日で伺います。
どっちが得?費用と手間で比べる判断基準
3つの方法が出そろったところで、本題の「どっちが得か」を整理します。結論から言うと、比べるべきは金額そのものではなく、「車・人手・時間がそろっているか」です。
費用だけなら自己搬入が最安級
純粋な処分費用は、自己搬入(210円/10kg)と戸別収集(1点数百円〜)が圧倒的に安く、業者はその数倍〜十数倍です。特に「点数が多い」場合は、1点ごとに課金される戸別収集より、重さだけで決まる自己搬入が有利になりやすい構造です。
ただし自己搬入には、表に出ない持ち出しがあります。家具を積める車がなければレンタカー代がかかりますし、ガソリン代、一緒に運んでくれる人への謝礼、そして平日か土曜の日中に往復する時間。「210円/10kg」だけを見て決めると、この部分を見落としがちです。
最初の分かれ道は「運び出せるか」
費用より先に確認すべきなのは、そもそも家から運び出せるかどうかです。戸別収集も自己搬入も、部屋から外への搬出は完全に自力です。婚礼タンスや2人掛けソファは成人2人がかりが目安で、マンションの上層階や急な階段では難易度が一気に上がります。ここが無理なら、金額を比べる前に搬出込みの業者を検討するのが現実的です。無理に運んで壁や床を傷つければ、賃貸なら原状回復費に跳ね返ります。
時間と日程の自由度で比べる
- 戸別収集:収集は区ごとに週1回。申し込みから収集日まで日数がかかることを見込んでおく必要があります。
- 自己搬入:月〜土の9時00分〜16時00分に自分が動ければ、その日のうちに完了します。日曜は持ち込めません。
- 業者:希望日時を指定でき、夜間や日曜の相談も可能。急ぎの案件に最も強い方法です。
ケース別の目安
- チェスト1点、1階から出せる→戸別収集(500円)。持ち込みのために車を出すまでもありません。
- 実家の物置を整理、軽トラックを借りられて人手も2人→自己搬入。重さ基準なので、量が多いほど割安です。
- マンション3階からソファとベッドを処分、車なし→業者。搬出の難所を任せられることに価値があります。
- 退去まで1週間、部屋全体の不用品を空にしたい→業者の定額パック。日時指定と搬出込みで確実に間に合わせられます。
具体的に数字で比べてみます。高さ1m以上のタンス1棹と食器棚、シングルベッドを処分するとします。戸別収集なら1,300円+900円+500円=2,700円。自己搬入なら合計の重さ次第ですが、数百円〜2,000円前後に収まることが多い価格帯です。業者に頼むと、この3点なら単品合計よりまとめて軽トラックパック25,000円のほうが割安になるケースがあります。差額の2万円強は「搬出・運搬・半日の時間をすべて任せる代金」です。この差額を高いと感じるか、妥当と感じるかが判断の軸になります。
持ち込みを選ぶ前のチェックリスト
自己搬入に決める前に、次の7点を確認しておくと当日の空振りを防げます。
- 処分したい物が積める車を用意できるか(徒歩・自転車・バイクは不可)
- 積み込み・荷降ろしを一緒にやってくれる人手があるか
- 月〜土の9時00分〜16時00分に行けるか(埋立処理場は平日のみ)
- 行き先の施設が受入停止期間に入っていないか
- 最大の辺が2mを超える物が混ざっていないか
- テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコンなど持ち込めない品が混ざっていないか
- ストーブの燃料や電池類を抜いてあるか
ひとつでも引っかかるものがあれば、戸別収集や業者との組み合わせを考えたほうがスムーズです。
よくある質問
Q. 日曜日に持ち込みはできますか?
A. できません。清掃工場・破砕工場の受入は月曜〜土曜(祝日を含む)の9時00分〜16時00分で、日曜と1月1日〜3日は休みです。日曜しか動けない場合は、戸別収集の申し込みか、日曜も受け付けている回収業者への依頼を検討してください。
Q. 持ち込みに予約は必要ですか?
A. 不要です。受付時間内に直接施設へ行けば搬入できます。ただし大型連休などは混雑して待ち時間が長くなることがあるため、時間に余裕を持って向かうことをおすすめします。
Q. 冷蔵庫や洗濯機も持ち込めますか?
A. 持ち込めません。テレビ・冷蔵庫・冷凍庫・洗濯機・衣類乾燥機・エアコンは家電リサイクル法の対象で、市が収集しないごみのため自己搬入もできない決まりです。指定の引取場所に運ぶか、回収業者に依頼する方法があります。
Q. 実家のごみを代わりに持ち込んでもいいですか?
A. 原則として、持ち込めるのは札幌市内の自宅で出たごみを出した本人だけです。自分で搬入できない事情がある場合は、札幌市の施設管理課または各処理施設に問い合わせるよう案内されています。離れて暮らす家族の家の片付けなら、搬出から任せられる業者のほうが手続きはシンプルです。
Q. 戸別収集と持ち込みでは、どちらが安いですか?
A. 点数と重さによります。1〜2点なら戸別収集の手数料(1点200円〜1,800円)のほうが、車を出す手間まで含めて割に合うことが多いはずです。点数が多い場合は、重さだけで決まる自己搬入(210円/10kg)が有利になっていきます。目安として、大型ごみ手数料の合計が2,000円を超えるようなら、自己搬入と比べてみる価値があります。
Q. 結局、持ち込みと業者はどちらが安いですか?
A. 処分費用そのものは持ち込みが安く、逆転することはまずありません。ただし車の手配・人手・往復の時間という持ち出しを含めて考えると、量や状況によっては差が縮まります。「安さを取るなら持ち込み、労力と時間を買うなら業者」というのが正直な答えです。判断に迷う場合は、見積もりを取って差額を確認してから決めても遅くありません。
まとめ:車と人手がそろうなら持ち込み、そろわないなら搬出込みの業者へ
札幌の粗大ごみ処分は、「大型ごみ収集」「自己搬入」「業者回収」の3つを状況で使い分けるのが正解です。あらためて判断基準をまとめます。
- 1〜2点で外まで運び出せるなら、札幌市の大型ごみ収集(1点200円〜1,800円)
- 積める車と人手があり量が多いなら、処理施設への自己搬入(210円/10kg・月〜土9時00分〜16時00分)
- 運び出せない・急ぎ・車がないなら、搬出込みの業者回収(単品8,000円〜・軽トラパック25,000円〜)
便利屋アスタートは札幌10区と近郊で、単品1点から部屋まるごとまで、年間1,500件以上の回収に対応しています。「持ち込むか頼むか迷っている」という段階の相談でも構いません。品目と量を伝えるだけで概算をお出しできますので、お問い合わせページまたはLINEからお気軽にご相談ください。サービス内容の全体像は不用品回収サービスのページにまとめています。